6.紫雲山 龍原寺(浄土宗)

紫雲山 龍原寺(浄土宗)
しうんざん りゅうげんじ

本堂の向こうに太子堂と呼ばれる三重塔。瓦が連なる、この町らしい風景。

160年以上も親しまれてきた
"三重塔のある風景"

祈りの町・臼杵の代表的な景観といえば『龍原寺』の三重塔だろう。慶長五(1600)年、諸国を巡っていた円譽上人が、暴れる龍の夢を見てこの地に赴き念仏により昇天させて創建された寺と伝えられる。三重塔は、建築の神として信仰を集めていた聖徳太子の像を安置する為に建てられた。臼杵の名工・高橋団内が設計し、臼杵の大工が建造。これだけの建築物を地元の人間だけで作り上げたことも驚きだ。この三重塔に安置されていた聖徳太子像は現在、本堂に仮に祀られている。御本尊の阿弥陀如来は明治からの新しい像だが、以前の御本尊(現在は庫裏に安置)は西南戦争で本堂が消失した時、稲葉家所縁の瓔珞とともに本堂から運び出されたものだという。戦火の中から再建された寺だけに、現住職が三重塔を次の世代に遺したいとの思いは強い。世界情勢や人々の心情が不安定な今こそ”和をもって尊しとなす”という聖徳太子の言葉に、もう一度心を傾けたい。
※円譽上人=えんよしょうにん
※瓔珞=ようらく

23世住職・星康一さん。
傷みが激しい三重塔の改修に力を注ぐ。

境内には、東京のパワースポットとして知られる慈眼院 澤蔵司稲荷が全国で唯一分祠されている。
※澤蔵司稲荷=たくぞうすいなり

三重塔の御本尊聖徳太子像。ふくよかな輪郭で髭もなく若々しい。

三重塔を支える愛くるしい邪鬼。4体のうち2体は腕を破損している。

右に「厳護法城」(しっかりと法の城を守る)
左に「開闡法門」(この寺から法門を広げる)の文字を掲げた山門。
※厳護法城=ごんごほうじょう
 開闡法門=かいせんほうもん

御朱印

住所
大分県臼杵市福良134-1
電話
0972-62-2717
駐車場
スタンプの場所
寺務所窓口
トイレ

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