8.要導山 妙顕寺(法華宗)
要導山 妙顕寺(法華宗)
ようどうざん みょうけんじ
紫陽花に込められた
寺の思いと人の縁
紫陽花寺と呼ばれる『妙顕寺』は、梅雨時になると多くの人で賑わう。なだらかな斜面に植えられた紫陽花は2百種・2千本。一昨年からはメダカも公開されており、普段は寺に訪れない人も気軽に足を運ぶという。そんな親しみやすい寺だが、もとは僧侶が修行する祈祷の場の九州別院として大正十四(1925)年に開かれた。現在のような寺になったのは、松川日寶住職が熊本の寺から臼杵に赴任してきてからのことだ。比較的新しい寺ではあるが、病気平癒の祈祷や厄除けなどで多くの人の心を安らかにし、檀家を増やしていった。これが臼杵寺院かぞえ歌で「霊験あらたか」と言われる由縁である。紫陽花やメダカを開放して一般の人との縁を大切にするのも、人々に寄り添おうとした松川日寶住職の思いと同じ。時代は変わっても、その思いは確かに受け継がれているのだ。美しく咲く紫陽花は、訪れる人を快く迎えようと心を砕く寺の姿勢そのものだ。
※松川日寶=まつかわ にっぽう
- 住所
- 大分県臼杵市福良581-2
- 電話
- 0972-62-3738
- 駐車場
- 有
- スタンプの場所
- 本堂玄関内
- トイレ
- 有