「臼杵らしさ」を見つめながら町づくりに情熱をそそぐ
前田勝雅
マエダ カツマサ
臼杵出身。『前田酒店』店主。福岡大学卒業後、家業を継ぐために帰郷。商工会議所青年部の会長をしていた時に「うすき竹宵」の全身である「竹工芸まつり」を企画し、大評判に。現在もさまざまな場面で町おこしに尽力する。
うすき竹宵初代実行委員長、臼杵市中央通商店街振興組合理事長。
- 修
- 視
- 個
前田酒店
- 住所:臼杵市本町3組
- 電話:0972-62-2528
大正元年から続く老舗酒店の四代目、それが前田勝雅さんだ。日々、忙しく働く前田さんだが、彼にはもうひとつ情熱を傾けるものがある。それは町づくり。若い頃から商店街だけでなく、商工会議所などでさまざまな行事を企画し、町を盛り上げてきたという。その代表が「うすき竹宵」だ。
「10年続くイベントって、なかなか生まれないんです。イベントの立ち上げは苦労も多いけど、独特の楽しさがある。でも後を受け継いだ後輩は、楽しさより継続させる義務感の方が強い。それじゃあ長続きしませんよね。イベントとは本来、一過性のもの。それを祭りとして定着させることで、どの世代にも喜ばれながら受け継がれていくんです」と、「うすき竹宵」成功の秘訣を話してくれた。
臼杵の町を元気にした立役者のひとりだが「町づくりは、先輩や仲間・自治体の担当者・的確な意見をくれる外部の人など、多くの人が長い時間をかけてできるもの。自分はそこで、ほんの少し携わっただけです」と謙遜する。「昔は”石仏しかない町”って言われたけど、今は市民が臼杵を再確認しているんじゃないでしょうか。子どもたちが『自分の故郷はいい町だ』と誇りに思える臼杵であって欲しいですね。結局、それが町づくりの原点ですよ」。そう言って、高らかに笑った。