たぶん日本で一番
楽しい仏壇屋です
平林 真一
ヒラバヤシ シンイチ
『山本鳳凰堂』五代目店主。
人呼んで”唄う仏壇屋” 父親の影響で小3の頃からフォークギターを始める。youtubeの『うすきチャンネル』司会者として、地元を中心に多くの人に知られている。
「大学院まで行ったと考えて、6年だけ時間をください。店を継ぐかは、その時に決めますから」と両親に直談判して、高校卒業後にギターを抱えて日本中を車で放浪。なんともドラマチックな青春時代を過ごした平林真一さんは今『山本鳳凰堂』の五代目として店の中で微笑んでいる。旅人としての6年間は、広い世間を見ながら自分の将来と真剣に向き合う貴重な時間だったのだろう。多感な時期にそういう経験ができたことは、心の中で大きな財産となっているようだ。
約束の6年が過ぎ、店を継ぐために帰ってきた平林さん。「お前の好きにやれ」と店を任された彼が取り組んだのが、新聞のお悔み欄に掲載された家を回る「お悔やみ訪問」をやめることだった。「誰かが悲しんでいる時から始まるお付き合いではなく、普段から笑顔でつながっている仏壇屋でありたいと考えたんです」。以来、ギターを弾きながら仏壇の作法などを教える”唄う仏壇屋”として話題になり、様々なメディアにも登場。時には店がライブ会場になることもあるという。他にも線香の手作り体験などを企画して、若い人が気軽に立ち寄れる店作りにも励んでいる。みんなと笑い、歌い、語らう。それは彼が店を継ぐときに描いていた、人と笑顔でつながっている仏壇屋の姿だった。