臼杵まなび旅

有機栽培のバトン
手渡す者と受け継ぐ者

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藤嶋 祐美

フジシマ ヒロミ

『藤嶋農園』代表。
東京大学工学部電気学科卒業後、東京で塾の講師となる。30歳で臼杵市に帰り、祖父母の田畑を利用して農業を始める。独自で始めた有機栽培は広がりを見せ、臼杵市を有機の里にしたキパーソン。若手農家の育成にも力を注ぐ。

臼杵市役所農林振興課 有機農業推進室

  • 電話:0974-32-2220

臼杵市の有機の里づくりを語る上で外せない人物の一人が、藤嶋祐美さんだ。減農薬で育てた安全安心な野菜を学校給食センターに納めるグループ「給食畑の野菜」を生産者仲間と設立。減農薬から始まった取り組みは有機栽培へと発展し、2008年には「給食畑の野菜 有機農業推進協議会」を立ち上げた。臼杵市に有機農業を根付かせた立役者だが、その顔はいつも穏やかだ。

「一緒に有機を始めたのは20人くらいかな。それから13年。まあ、みんな歳をとったね」。一緒に頑張ってきた仲間も、今では60~70代。有機の里が今後も続いてゆくためには若い世代の参入が不可欠だ。藤嶋さんは地域おこし協力隊として臼杵市に来た若者に有機農業を指導することで、次世代の農家を育てている。「協力隊の期間は3年です。3年は長いようですが、農業は1年に1回しか体験できないわけですよ。3年なら3回。なので、その間にできるだけ失敗して、そこから学べって言ってます」。作業をしながら説明することはあっても、座学で教えることはない。土は生き物だから、机の上では学べないからだ。「結局、おいしいものが出来たら、その土は良い土ってことですよ」の一言に、藤嶋さんの農業哲学が集約されているようだ。

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