臼杵まなび旅

愛されて半世紀。
路地裏の人気洋食店

フジタニアイさんの紹介画像

藤谷 愛

フジタニ アイ

実家である『グルメ若木屋』を手伝いながら、借家を改装して開いた『ケレシュ』では臼杵整体・雑貨販売なども行っている。8年の海外赴任経験があり、英語が堪能。

グルメ若木屋

  • 住所:臼杵市大字臼杵575
  • 電話:0972-63-2113

細かく入り組んだ臼杵の路地。和風の建物が多いこの界隈で、レンガ造りの重厚な外観がひときわ目を引く。ここが『グルメ若木屋』だ。1971年に藤谷誉志雄さんが開いたこの店は多くの人に親しまれながら、今年で50周年を迎えた。

「料理はすべて手作り。お客様にお腹いっぱいになって欲しいとの思いから、父の作る料理はどれもボリュームたっぷりです」と話すのは娘の愛さんだ。関東や海外で長く働き、27年ぶりに臼杵に帰ってきた。現在は弟の洋さん夫婦とともに働き、店の広報係も担当している。「父が厨房に立つのは週末だけですが、店の味は弟にしっかり受け継がれています。名物の『若木屋ランチ』は開店当時1000円という豪華料理でしたが、50年で200円しか値上げしてないんです。味もボリュームも昔のままですよ」。明るく響くその言葉に、店が積み重ねてきた時間の長さや客との信頼関係がフワリとにじむようだ。

家業を手伝いながら、自身でもさまざまな方法で臼杵の魅力を発信している愛さん。若い頃には「何もない町」だと思っていたが、広い世界を見てきた今の彼女には「他にはない美しいたたずまいを持った町」に見えるという。老舗の味も故郷への愛着も、時間とともにゆっくり深まっていくのかもしれない。

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